妄想狩猟小説 フェルヴァールの赫槍 後編② 風穴谷
王都フェルヴァールを出発した騎士団は、半日ほどで雪原の奥へ到達した。空は薄く曇り、冷たい風が低く吹いている。視界の先には山の裂け目。黒い岩肌が露出した谷。エルンが言う。「風穴谷だ」雪風が低くうなずいた。「……名の通りだな」谷の奥から、断続的...
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