ダーク・タワーⅢ 荒地(上)(下)

読書
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黒衣の男との対決のために見殺しにしたジェイクは第三の扉でローランドが殺した男に殺されていた!
そのために現実世界のジェイクは殺されることはなかったが、ローランドとともに深刻なタイムパラドックスを抱えてしまう。
第一部は、ジェイクがローランドの世界に再び戻り本当の第三の仲間になるまでが描かれる

 

最初のころの取っ付きにくさは影を潜め、かなり読み進められるようになってきた。
特に、後半のジェイクが暗黒の塔の世界に入るまでの進め方はキングの普通のホラーを読んでいるような感覚で読め、これまでのタッチとは少し違う雰囲気を楽しめる。

 

仲間となったジェイクと次に目指すのは現実世界のニューヨークで手に入れた「シュシュポッポきかんしゃチャーリー」に登場する機関車ブレインに乗り込むことだった。
古代世界の遺産のように存在する超高速電車に乗るためのローランド一行の冒険を描いている。
「シュシュポッポきかんしゃチャーリー」はまるで醜悪な演出を得た「きかんしゃトーマス」のよう。
挿絵のチャーリーはトーマスの数倍は不気味だ。(僕はきかんしゃトーマスは結構不気味だと思う。どこがかわいいのかまったくわかりません。。)
まだ少年であるジェイクの成長と新たな敵の出現を予感させるが、物語は非常に中途半端な形で終わる。
原作をリアルタイムに読んでいた人たちはこの状態で7年間も待たされる事になったらしい。
幸いにも自分はすぐにダークタワー4に進むことができるが、この「4」既に3までの5冊で2500ページ近く読んできたにもかかわらず、上中下巻の3冊組みだ。
キングの重厚な文章でこのボリュームはすごいと。
あとがきを寄せているキングの野望を打ち砕いた栗本薫氏(世界最長のファンタジー「グイン・サーガ」の作者。キングは最初、このダーク・タワーで世界最長のファンタジーを書こうと思ったが、断念。しかし、「グイン・サーガ」は120巻を超え、最終的には栗本氏が亡くなってしまったので未完に終ってしまった。)の文章が面白い。
そういえば、第一巻の最初にキングもこの作品を未完で終らせたくないために一生懸命書いたような記述があったよなぁ。

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